いじめ|塾はやめなかった Yクンの選択

塾に避難 byいらすとや
ずっと、「塾」は、成績を上げるために行く場所だとおもってた。
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テストで良い点数をあげるためのテクニックや、勉強の仕方を指導してくれる場所、だとしか考えていなかった。
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でも最近、知人から聞いたはなしで、
塾は、それだけの機能じゃないってことを知った。
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順調に生きてきたYクンは・・・
Yクンは、
学校での成績優秀、
運動神経バツグン、おまけに容姿端麗で、友達が多い、
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という男の子だった。
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欠点のないのが問題かも、というような子どもだ。
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当然というべきか、
そんな彼を妬み、疎ましく思った数人の陰湿ないじめが起きた。
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これまでなにもかも順調に生きてきた
Yクンは、
こんなとき、弱かった。
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初めての試練にたちまち屈し、
Yくんはウツになり、
学校へ行けなくなった。
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勉強も手につかず、家に引きこもった。
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でも、
いじめが始まる前から通っていた塾だけは、やめずに通い続けていた。
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勉強はどこでもできる
あるとき、Yクンの事情を知った塾の講師がYクンにいった。
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「勉強は、学校だけでするものじゃないよ。
紙と鉛筆、教科書があれば、
どこでもできるんだ。
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塾の居心地が良いなら、
塾だけに来ればいい。
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塾で何をどんなふうにやるかは、
きみが決めればいい。
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学校や友だちのために、きみが苦しむことはないさ。」
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Yクンは込み上げる気持ちを押さえきれなくて泣いた。
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そして現実を受け止め、ひと回り強くなって、学校へ行きはじめた。
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いじめは、もうなかった。
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金もうけが目的の塾も、残念ながら多いけれど
すべての塾に、
こんな考えかたの指導者がいるかどうかは疑わしい。
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金もうけが目的の塾も、残念ながら多いのが現実だろう。
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でも、塾は、
もし指導者が良ければ、
子どもたちの心や命や未来を守る、
一時避難場所・拠り所・進路コンパスにもなりうる、とはいえるようだ。
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たんまる・東京